施工管理転職ナビ
給与・年収

1級施工管理技士を取ると年収はどう変わるか

1級施工管理技士を取得した場合の年収変化をデータと現場実態から解説。資格手当の相場、転職市場での評価、2級との年収差まで整理する。

公開日:2026-05-08

1級施工管理技士を取ると年収はどう変わるか

1級施工管理技士を取ると年収が上がるのか。結論から言えば、「取るだけで自動的に上がる」わけではない。ただし、転職時の交渉材料としての価値は高く、資格なしと比べて採用されやすくなる案件の幅も広がる。資格取得の効果を正確に理解した上で、どう活用するかを考える必要がある。

1級施工管理技士の資格手当の実態

1級施工管理技士を取得した場合、多くの企業では資格手当が支給される。ただし金額は企業規模・業種によって大きく異なる。

厚生労働省の調査や業界データによると、資格手当の相場は月額5,000円〜30,000円程度が多い。年換算で60,000円〜360,000円の差になる。大手ゼネコンほど手当額が高い傾向があり、準大手・中堅ゼネコン、専門工事会社の順に低くなっていく。

注意すべき点は、資格手当は会社によって支給条件が異なることだ。主任技術者・監理技術者として専任される場合にのみ支給される企業もあれば、資格保有そのものに手当が出る企業もある。入社前に確認が必要な項目の一つだ。

2級との年収差はどのくらいか

1級と2級で何が変わるかを整理すると、法的に担当できる工事規模が異なる。

2級施工管理技士は、監理技術者にはなれない。請負金額4,500万円(建築工事は7,000万円)以上の工事では監理技術者の配置が義務付けられており、ここに入れるのは1級のみだ。

この違いが転職市場でどう反映されるかを言うと、求人の幅と単価が変わる。大型案件・大手ゼネコン・準大手への応募資格として1級が必要とされるケースが多く、応募できる企業のレンジが広がる。

年収の差を数字で言えば、同じ年次・同じ職種で1級と2級を比べると、年収差は50万〜100万円程度になるケースが多い。ただしこれは企業規模や担当案件の違いも含む数字であり、資格単体の効果だけで生じる差ではない。

転職市場における1級の評価

転職活動において、1級施工管理技士の資格は「足切り条件」として機能することが多い。

大手ゼネコン・準大手・規模の大きい専門工事会社の求人では、応募要件として1級を明示するケースが多い。つまり1級を持っていないと、そもそも選考に入れない求人が多数存在する。

一方、1級を持っていれば必ず採用されるわけでもない。同条件の応募者の中での相対評価になるため、経験年数・担当案件の規模・マネジメント経験が差別化要因になる。

転職で年収を上げるという観点から言えば、1級取得は「選考に入るための条件整備」として機能する。取得した上で、年収条件の良い企業に狙いを定めて転職するという順序が有効だ。

資格取得のタイミングと転職の関係

1級施工管理技士の受験には実務経験が必要だ。第一次検定の受験自体は緩和されてきたが、第二次検定(実地)には一定の実務経験年数が要件として課される。

転職のタイミングとの関係で言えば、「1級取得後に転職する」という順序が年収交渉上は有利だ。取得前に転職すると、前職の年収ベースでの交渉になる。取得後に転職すれば、資格を条件に加えた上での交渉ができる。

ただし、長く在籍している企業の方が資格手当や昇給の機会が早く来るケースもある。転職か社内昇進かを資格取得のタイミングと合わせて考えることが、年収最大化の観点では重要だ。

あくまでも個人的な見解だが、1級取得そのものより、取得後にいつ・どこに転職するかの方が、年収への影響は大きいと考えている。資格は「入場券」であり、年収を決めるのはその後の動き方だ。資格を取って現職に留まり続ける人と、取得を機に転職市場に出る人とでは、数年後の年収に明確な差が生まれやすい。転職を視野に入れているなら、1級取得はゴールではなくスタートラインだという認識で動く方が、結果につながりやすい。

まとめ

1級施工管理技士を取ると年収が変わる主な経路は三つある。

一つ目は資格手当の支給。月5,000円〜30,000円程度が相場で、企業規模によって差が大きい。二つ目は転職時の交渉力向上。大手・準大手への応募資格を得ることで、年収帯の高い求人にアクセスできる。三つ目は担当案件規模の拡大。監理技術者として大型案件に入れるようになることで、責任と評価が上がる。

「資格を取れば自動的に年収が上がる」ではなく、「資格を活かすための次のアクションを取るかどうか」が年収の分岐点だ。

転職エージェントを今すぐ比較する

都道府県・工種別の求人・エージェント情報を無料で確認

エージェントを比較する →

関連コラム