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1級電気工事施工管理技士の独学攻略|おすすめ教材と勉強法

公開日 2026-04-01確認日 2026-09-21調査番号 R-article-024

1級電気工事施工管理技士は、電気工事業の監理技術者の要件を満たす国家資格だ。電気工事業は指定建設業なので、発注者から直接請け負って下請に出す総額が5,000万円以上になる工事の監理技術者には、1級などの国家資格か国土交通大臣の認定が要る。転職市場での評価もそこに結びつく。独学での合格を目指すなら、合格率・合格基準・二次検定の出題形式を、試験実施機関である建設業振興基金の公表資料で先に押さえておく。

試験の概要と合格率

合格率は年度で動く。建設業振興基金が公表している結果表と実施結果の数値は次のとおりだ。

1級電気工事施工管理技術検定の合格率
第一次検定(令和7年度)41.5%
第一次検定(令和8年度)36.3%
第二次検定(令和7年度)69.6%

出典:建設業振興基金「令和7年度 1級電気工事施工管理技術検定 結果表」「令和8年度 第一次検定 実施結果」。令和8年度は公表人数(合格9,947÷受検27,387)から当サイト計算・小数第2位を四捨五入

令和7年度は第一次が41.5%(受検24,821人・合格10,290人)、第二次が69.6%(受検9,494人・合格6,607人)。令和8年度の第一次は受検27,387人・合格9,947人で、率にすると36.3%だった(実施結果に率の記載はなく当サイトで計算した値)。第二次の合格率が建築・土木の1級より高いのは令和7年度の実測でも確認できるが、第二次を受けられるのは所定の実務経験を満たした人に限られるので、母集団が違う点は踏まえておく。

第一次検定はマークシート方式で、検定科目は電気工学等・施工管理法・法規の3つ。合格基準は令和8年度で「60.0点(100点換算)、かつ施工管理法(応用能力)6問中3問以上」。応用能力にも独立した合格基準がある。

受検資格と令和8年度の日程

第一次検定は受検年度末時点で19歳以上なら学歴・実務経験を問わず受検できる。合格すると「1級電気工事施工管理技士補」になる。

第二次検定は令和6年度から新受検資格が本則になり、基準となる試験に合格した後の実務経験年数で判定する。1級の第一次に合格した後の実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含めば3年以上、監理技術者補佐としてなら1年以上)、2級電気工事の第二次に合格した後の実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含めば3年以上)などの区分がある。電気工事には、第一種電気工事士の試験合格または免状交付後の実務経験を基準にする区分もある(電気主任技術者の免状を基準にする区分は改正前の旧受検資格にあり、令和10年度まで使える)。自分がどれに当たるかは新受検資格の手引で確認する。令和10年度までは改正前の旧受検資格(学歴と実務経験年数)でも受検できる。

令和8年度の日程は、申請が2月13日〜27日(第一次のみは4月7日まで)、第一次が7月12日(発表8月25日)、第二次が10月18日(発表 令和9年1月8日)。今年第一次を受ける人は、その合格を確認してから同じ年の第二次に申請することはできないので、同じ年に第二次まで進むなら2月に同時申請しておく。受検手数料は第一次・第二次とも15,800円(非課税)。年度で変わるので申請前に公式サイトで確認する。

一次検定の対策

一次検定は選択式で、過去問の反復が基本戦略だ。まず過去問を解いて現在の理解度と苦手分野を確認し、確保できる学習時間に合わせて計画を立てる。正答を覚えるのではなく、なぜその選択肢が正しいのかを説明できるかを確かめながら繰り返す。過去問と第一次の正答は建設業振興基金のサイトで公表されている(記述式の設問の正答は公表されない)。

電気工学等には計算問題が含まれ、実務経験だけでは対応できない部分がある。苦手分野を早めに特定し、重点的に対策する時間を設ける。応用能力の6問は別枠で正答数を記録し、3問を切らない状態を先に作る。

二次検定の対策

令和7年度の第二次検定は6問・全問解答で、問題1〜4が記述式、問題5・6が五肢択一、試験時間は13時から16時までだった。

記述問題は「自分の経験を踏まえて」書かせるが、工事の条件は問題文が提示する。令和7年度の問題1は、高さ10m以上の作業場への揚重作業を伴う電気工事(問A)と屋外作業が夜間に限られる電気工事(問B)のどちらかを選び、施工中に墜落災害・飛来落下災害が発生する危険があると予測した事項と理由を2つ、防止対策をそれぞれ2つ記述させた。問題2は、全停電のできない施設の電気設備改修工事で感電災害を予測した作業内容と理由、防止対策を問うている。自分の現場の工事概要を書いて経験談を述べる形式ではなく、提示された条件に自分の経験を当てはめて書く形式だ。感電・墜落・飛来落下といった電気工事の労働災害を、条件別に予測と対策のセットで整理しておくのが準備になる。

自分の記述が採点者に伝わる形になっているかは自分では判定しにくく、記述式の設問は正答が公表されない。第三者に確認してもらう方法として、通信講座の添削サービスも選択肢になる。

独学に使える教材

市販の教材では、電気書院・オーム社・GET研究所などから1級電気工事施工管理技士向けの問題集・参考書が出ている。過去問の解説が厚いものを1冊選び、参考書は分からないところを引く辞書として使う。通信講座を組み合わせる場合は、記述の添削を提供するサービスと全科目を扱う講座のどちらが自分に要るかを先に決める。第一次は市販教材と公表問題で進め、添削が要る第二次だけ講座を使う組み合わせもある。

資格取得後の転職市場での評価

1級電気工事施工管理技士で変わるのは、電気工事業の監理技術者と特定建設業の営業所技術者の要件を満たす点だ。元請として監理技術者を置く電気工事を扱う会社は、その要件を満たす人を必要とする。求人票の「1級必須」は応募先の工事の受け方を映している可能性があるので、応募前にその会社が元請で監理技術者を置く工事をどれだけ扱っているかを確認する。手当や提示年収は会社の制度で決まり、一律には言えない。電気施工管理に特化した転職エージェントに登録して、資格要件の理由を担当者に確認する使い方もある。


1級電気工事施工管理技士の試験対策に使える通信講座はこちら。

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施工管理技士の種類と取得順序については以下の記事で解説している。

施工管理技士の資格の種類と取得順序を解説


※本記事の内容は著者の転職経験および情報収集に基づく見解です。合格率・合格基準・日程・受検資格は建設業振興基金の公表資料(令和8年度案内、令和7年度結果表、令和8年度第一次検定実施結果、令和7年度第二次検定問題)、技術者の配置要件は建設業法および同法施行令の条文を2026年9月21日に確認した。年度や制度改正で変わるため、申請前に必ず公式情報を確認すること。

資格の勉強を始める前に、取得後のリターンも確認しておきましょう。実際の年収データをもとにした1級施工管理技士を取ると年収はどう変わるかで、1級取得が転職市場での評価にどう跳ね返るかを整理しています。

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